支部長挨拶

 

 知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず

 

  風薫る五月とはよく言ったもので、平成28 (2016)年度も新緑の季節を迎えました。新年度・新学期に突入して瞬く間に一ヶ月が過ぎましたが、会員の皆様には、そのような喧騒状態にあっても、泰然自若として、研究と教育に邁進されていることと存じます。
さて、5月1日はMay Dayですが、元来は春の訪れ(生命の活性化)を祝う五月祭であり、このような生命の躍動感を伴なうJACET中部支部長としてのご挨拶も2回目を数える仕儀となりました。昨年度から新たな執行部体制で支部運営に努めてまいりましたが――執行部4役は、支部長の大森をはじめ、鈴木副支部長、佐藤事務局幹事及び今井会計担当幹事、近年にもまして円滑な学会運営が行なわれていると自己評価することができます。執行部及び役員それぞれが節度を保ちつつ各々の分掌を心得て、相互の意思疎通を怠らないことにより、学会の黒衣としての役割を果たし、昨年度初めにお約束した「学会活動の表舞台で会員諸氏が自由闊達に活躍することのできる環境整備」が実現したと思います。本年度もこの執行部体制は変わりません――「この道は我を生かす道、我この道を往く」(實篤)。
 ところで、中部支部総会でも毎回言及しますので、皆様ご存じのように、JACET中部支部も他支部同様に、少しずつ会員数が減少しています。なるほど周りを見渡せば、かつては飛ぶ鳥を落とす勢いのあった、名古屋言語研究会が主催した「白馬夏季言語学会」も活動休止を余儀なくされて15年になりますし、第4代中部支部長を務めた丹下省吾先生(2015年1月永眠)所縁の「中部応用言語学研究会」の活動も沈滞気味です。若手教員の方々が日々の教育活動に追われて、以前のようには、週末の学会活動に容易に参加できない労働環境が年を追うごとに厳しさを増しています。「何とか無理をしてでも参加したい、参加してよかった」と思っていただけるような、魅力のある支部大会、春季・秋季定例研究会、講演会を本年度も企画・実施していくつもりです。会員の皆様の変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。中部支部会員数は昨年度同期と比較しますと微増はしましたが、最盛期の300名回復を目指したいと思います。
 最後に、次のことを特記して、本年度当初のご挨拶を締め括ります。JACETは本年度中に一般社団法人化以来(『定款』に依拠する)2回目の社員選挙を行ないます。現在の社員の任期は2017年3月末日までです。前回同様に、中部支部からは9名の議決権をもつ社員(かつての評議員相当)が選出されることになります。中部支部会員の皆様の声は、その9名が正面から受けとめ、支部役員会で検討したうえで、社員総会に届けることができます。また、JACET中部支部としては、次期支部長選挙を行ないます。こうした、直接民主制による支部長選定方式が中部支部において根づいたことは同慶の至りと言えましょう。

 なお、本年度の中部支部事業計画及び予算について、詳しくは第32回JACET中部支部大会時に行なわれる「2016年度第1回支部総会」(愛知県立大学 [2016.6.4])に於いてご説明申し上げますので、ぜひご出席のうえ、忌憚のないご意見を頂戴できれば幸いです。

 

2016年5月

支部長 大森裕實(愛知県立大学)